製品仕様

プラモデル
【スケール】1/48

解説

Do Xはドイツのドルニエ社が製造した旅客飛行艇です。
本機は飛行船による大西洋航路の旅客輸送に代わる「空の豪華客船」として開発された当時世界最大の重飛行機で、設計はツェッペリン飛行船を担当したクラウディウス・ドルニエが行いました。3機が製造され、内2機はイタリアからの発注でした。機内は三層構造で、中層の客室には調度品が整えられたダイニングルームや寝室、喫煙ラウンジやバー、高級カーペットを敷きつめた中央サロン等を備えていました。エンジンは当初525馬力のブリストル ジュピター空冷星型9気筒エンジンを搭載していましたが、後により高出力の610馬力のカーチス・コンカラー水冷V型12気筒12基に換装されたことで合計出力は最大7，200馬力を発揮できるようになりました。エンジンは2基一組縦列串型で箱型ナセルに収められ、主翼の上面のエンジンナセルの下には、ナセルの補強支柱を兼ねた人員落下防止のためのバーが設けられていました。イタリアの発注した2機は民間航路への投入を目指し航路も決まっていましたが実際には運行されず、エンジンを水冷V型12気筒570馬力のフィアットA.22Rに換装された後イタリア空軍が実験的飛行を行いました。この組み立てキットは胴体や主翼等がFRP製で、その他にレジンパーツとエッチング、塗装マスクシールと1種類のデカールで構成されています。木製の専用展示スタンドも付属しています。完成時には全長約83cm、全幅約100cmとなります。

※Do X実機諸元：
・全長：40m
・全幅：48.05m
・エンジン：カーチス・コンカラー水冷V型12気筒×12
・乗員：10～14名
・乗客：66～100名
・最大速度：215km/h
・航続距離：2，800km