バンダイ コレクターズ事業部 開発者インタビュー 第3回

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バンダイ コレクターズ事業部 インタビュー
静メカ

あみブロ読者の皆さまこんにちは!静メカです。

「あみブロ×バンダイコレクターズ事業部 開発者インタビュー」第3回、前回に引き続き企画開発ご担当の田中宏明さん・横川愼一さんに「魂ブランド」2011年新商品の開発秘話を語って頂きました!

( 於・株式会社バンダイ本社 )

「今の技術でこそ、劇中イメージどおりのウルトラメカ玩具が作れるのではないか」

ウルトラ・メカニクス・ワールド

── 来年の9月で放映15年を迎える『ウルトラマンティガ』。先日の「魂ネイション2010」以降 『ウルトラマンティガ』(以下『ティガ』)関連の新商品発表、試作展示が盛んに行われていますが、その開発にかける意気込みをお聞かせ下さい。

横川(以下横):『ティガ』『ウルトラマンダイナ』『ウルトラマンガイア』のウルトラ平成三部作の中で、比較的『ウルトラセブン』的な割とハードなドラマ作りをしたのが『ティガ』、逆に『ダイナ』はちょっとバラエティ色が強い『ウルトラマン』みたいなイメージ、(歴代作品には無い)新しいドラマ作りをしたのが『ガイア』という感じで、その『ティガ』で僕は当時、番組に登場する玩具を担当していまして、その頃は4~6歳、または小学校低学年ぐらいまでの子供達がメイン購買層でした。

ガッツウイング

横川(以下横):その子供達が20代になって『仮面ライダー』にも言えますがそういった特撮に「帰ってくる」と言うか、大人になって特撮を再び好きになって下さるお客様が現在増えてきており、その現象の中でこの世代にとって『ウルトラマン』はどうだったか、というと『ティガ』が一番なじみのあるウルトラ関連キャラクターであるはず、と考えました。

そういった若い世代の人達の、懐古ではありませんが自分の稼いだお金で好きなキャラクターの「良いもの」を買って手元に置いておきたい、という欲求が高くなってきている昨今、その点でも今回は新時代の初代ウルトラマンである『ティガ』を軸にウルトラ関連シリーズを強化していこう、という流れです。

そのメカニックの格好良さは好評でした

横:いわゆる「警備隊メカ」というのも、放映当時僕も玩具開発を担当していて、作品自体の主人公でもなく、怪獣を警備隊が直接倒すわけでも無いのですが、そのメカニックの格好良さはわりと好評でしたね。

ウルトラシリーズの不可欠要素としてもあるのが「防衛チームのメカニック」でして、映像演出的にも、発進シーンなど「男心に効く部分」というのがありました。特に毎回ウルトラシリーズにおいての発進シークエンスは、特に印象に残るものだと思いますね。先日10月に開催された「魂ネイション2010」では、そのイメージを増幅させられるようなジオラマを作って、世界観への訴求をさせて頂きました。

続々登場予定

横:放映当時は「こういうギミックのおもちゃをつくろう」と、ギミック重視のおもちゃを開発していたので、実際にTVに登場する機体と比べると形が相当違っていたりしました。子供向け玩具特有の安全基準もありますし、それはそれで変形ギミックの面白さはありますが、では戦闘機として見た時に、劇中通りで格好良いかというと、ちょっと物足りない。

では、例えば「聖闘士聖衣神話」で言うと、あれだけ完成度の高い組み換えができたりヒンジの軸等が表に出ない仕様にできたり、また顔の造作も年々良くなっているという、どんどん完成度が上がっていくものづくりができるコレクターズ事業部の環境と技術で、今まで自分が担当してきたウルトラメカを作ったらどうなるか、と。現在のその技術なら、あの当時「ちょっと違うなあ」と思いながらおもちゃを買われた人達にも、「あの時自分が本当に欲しかったメカはこれだ」と思って頂けるものづくりが、やっと出来るんじゃないかと思いました。

そこで「U.M.W.」では昭和ウルトラシリーズより先に、この「ガッツウイング」から 始まる平成ウルトラシリーズに登場するメカをリリースしていこうと考えました。

ガッツウイング1号

── やはり子供向け玩具では、これだけの仕様を盛り込む事はなかなか難しかったのですか?

横:もちろん商品の枠の中で最大限努力はしておりましたが、子供向けなので危なくないように「太い」「丸い」「安全な素材」で作らなければならなかったので。

田中(以下田):機体をひっくり返すとタイヤがあって「シャーッ」と走ったり(笑)

横:たしかに金属のタイヤが入ってました。そういうのも楽しいですよね。

タイヤが出てきて「シャーッ」

── 表面はシャドウ塗装まできちんと再現されていて、こういう実際に戦ってきたような汚し表現が入ってるのはいいですね。

横:そうですね。今回は大人向け商品なので、塗装でそういった試みもしています。やはりそういった部分が劇中のリアリティを生んでいたり、『ティガ』という作品そのもののこだわりでもあると思います。

田:実際に劇中のミニチュアを製作している、スタッフの方達のご協力があって、この汚し塗装まで精密に再現できているんですよね。

── 実際の美術スタッフの方々の協力!それはすごい!

横:「魂ネイション2010」のジオラマ製作は、実際の特撮作品で美術を担当されている方々にお願いしました。

田:本職の映像スタッフさんが作られたんですよ、あのジオラマ。それはすでに「撮影用セット」じゃないのか、という素晴らしい完成度でした。さすが本職ですね。

── 「U.M.W.」はある意味「遊べる劇中プロップアイテム」と呼ぶべきでしょうか。

田:「プロップ」と呼ばれる商品は、小道具としてのガッチリと固定されたイメージもあるのですが、今回の「U.M.W.」シリーズはいろんなギミックで遊べて、かつ劇中プロップに近い完成度です。

── 変形ギミックが内蔵されているのを一切感じさせずに、ハイパーモードとスタンディングモードに変形出来るというところもすごいですね。

XIGファイター

横:次作予定の「ガッツウイング2号」と「XIGファイターSS&SG」なんですが、この「U.M.W.」と放映当時のおもちゃの間で、形状の違いが顕著に現れたのがこの「XIGファイターSS&SG」です。

六角柱のコンテナ状になる変形ギミック搭載の設定で、当時のおもちゃでは劇中のイメージより、やや羽根や機首が短く感じたりしていました。

今はアクションフィギュアの二重引き出し式関節など、色々な新しい技術が生まれていて、「XIGファイター」もそういう新しい要素を取り入れる事で機首の収納や羽根の折りたたみがより細やかに出来るような仕様になってます。今の玩具技術だからこそ出来る再現性の高さも「U.M.W.」の見所かと思います。

「ULTRA-ACT ティガ」と「キリエロイド」、その一番格好良いイメージとは何か

横:『ティガ』の一番格好良い姿は何か、というポイントの話からですが、まずスーツアクターさんがウルトラマンを複数人で演じ分けるのが、ちょうど『ティガ』からだと僕は思うんです。

撮影の都合上ではなく、キャラクターのタイプによって演じ分ける。そういった試みが初めてなされたウルトラ作品であると思います。

TVで『ティガ』が始まった時、スーツアクターさんもあまりこなれていない動きであったのが、『ティガ』『ダイナ』『ガイア』と進むに従って動きが慣れてきて、また全身のプロポーションもどんどん良くなっていきました。

今回「ULTRA-ACT」で商品化した『ティガ マルチタイプ』については、シルエット的には映画「THE FINAL ODYSSEY」のプロポーションを元にして、ウエストが絞られたいわゆる「『ティガ』の一番格好良い姿」をイメージして造形をしています。

THE FINAL ODYSSEY のプロモーションを元にしています

横:今後タイプチェンジver.の『ティガ』商品が出てくる際にも、「マルチタイプ」とほぼ同じ素体を使っていく予定ですが、他タイプについても一番格好良いイメージで造形できているという事になります。

各タイプによって使い分けている技を再現できるエフェクトパーツなども、今後も「ULTRA-ACT ウルトラマンティガ」商品展開の中で付けていきたいと思います。

初回限定特典として同スケールのガッツウイングが付属

── 今回の「ULTRA-ACT ウルトラマンティガ」では、初回限定特典として同スケールのガッツウイングが付属しますが、これは初の試みですね。

横:『ティガ』での「ULTRA-ACT」特典キャンペーン初回というところで、やはり「レナ隊員が搭乗したガッツウイングをティガが助ける』という場面が、一番ドラマ的に盛り上がったシーンで、多分お客様もその場面を思い出すと心が熱くなるのではないかと思いまして。

今回の特典でアクションフィギュアだからこその「抱えて」「助ける」という動きが再現できれば、という事で、今回「ULTRA-ACT ウルトラマンティガ」では「ガッツウイングを手に持てる」ような仕様の特典にさせて頂きました。

田:子供時代に『ティガ』を観ていて、今「大人向け特撮玩具」に興味を持った世代にこの「ULTRA-ACT」を手にして「俺達のウルトラマンはティガだった」と思って頂ければと思います。

ティガの宿敵

横:「ULTRA-ACT キリエロイド」については、ティガの宿敵といったらイーヴィルティガを除いたらこれでしょう、というチョイスです。

あとはやはり、11月発売の「ULTRA-ACT ウルトラマンメビウス」「ザムシャー」のように「アクションフィギュアとして遊ぶ上で、こいつと絡ませたら楽しいよね」というポイントで「キリエロイド」を選びました。

四本足の怪獣ですと、やはり可動の箇所は限られてしまい、格闘で色々なポーズを再現しようとしても、尻尾くらいでしかアクションを表現できる部分が無い。

しかしこういう人間に似た形態のキャラですと、ザムシャーしかり主人公と絡めて遊べますし、また「キリエロイド」は「ティガ」との夜のシーン、サーチライトが当たる中での格闘というのが観ていた人へも非常にインパクトがあったであろうと。

あのナイトシーンのジオラマも「魂ネイション2010」では展示しておりましたが、やはり『ティガ』アクションフィギュアを商品化していく中で、対になるキャラ はキリエロイドだろうと思いました。

ティガとキリエロイド

── 今後の「ULTRA-ACT」新商品でも、やはりヒーローVSライバル、という構図を?

横:必ずしもそういうわけではないですが、『ティガ』という作品で商品展開を進めていくにあたり、やはりライバルキャラも初弾に入れることで、シリーズの立ち上がりにおいて「良い図式」を作ってあげたい、と思ったのはあります。

「重田智氏監修」マジック発動!「スーパーロボット超合金 電童&凰牙」

アルトアイゼン

── 特に「アルトアイゼン」の完成度の高さは驚きました。あみブロレビューも皆様から非常にご好評を頂きました。

田:主な購買層は20代の方々なんですが、合金トイというものにあまり馴染みが無かった世代へ、「なぜこれは合金で出来てるんだろう?」と「スパ金」から入って もらって、「なるほど合金トイってこんなに良いものなんだ」と理解して頂き、そして次のステージへ、というアプローチの形でもあります。

「アルトアイゼン」はそういったやや若い世代向けのロボットキャラで、僕もバンダイに入社したての頃に接したキャラなので、こんなキャラまでコレクターズ事業部で扱うような時代になったか、と感慨深く思っています。

電童&凰牙

田:「スーパーロボット超合金 電童&凰牙」は「機動戦士ガンダムSEED」シリーズでも有名なメカ作画監督・重田智氏の監修が入っています。 ご存知のように「ROBOT魂ストライクフリーダムガンダム」も重田さん監修により、非常にスタイリッシュに、可動フィギュアとしても素晴らしいものになりました。

その流れで「ストライクフリーダム」「デスティニー」に続いてついに「電童」も商品化に至った、という感じにも見えますが、実は5月の「スーパーロボット超合金発表会」の場面が、あみブロさんはじめネット上に掲載され、その電童の写真が重田さんの目に触れる機会があり、それがきっかけで電童も監修を頂いた、という流れだったりします。

── さすが、受注資料にも「重田氏徹底監修」と書いてありますね。

田:(展示会にあった)重田さんの監修図面を見て頂ければ分かりますが、現試作でのポージングの状態などを見ると、(監修による)フォルムアレンジでこんなにもより映えるのかと驚きます。今回は縁あってですが、監修をして頂いて本当に良かったと思います。最初の発表会の頃の試作と、今回の展示会試作とで比べると非常によく分かると思いますが、動きの躍動感や迫力はより増していますね。

発表会試作

(↑画像が2010年5月「スーパーロボット超合金」発表会試作)

田:放映当時の「電童」の玩具はモーターを3個積んだ電動ギミックトイでしたが、「スパ金」では、またアプローチの方向を変えて、劇中の格闘メカとして非常に迫力があったその姿の再現にこだわっています。タービンエフェクトパーツなども、その迫力感をかなり盛り上げるパーツになっていますね。データウェポンは「電童」「凰牙」に各一個付いてますが、残りのデータウェポンもこれからどうやって商品展開をやっていこうかなという感じです。

タウバーンの「最 "細" ボディ」の立体化を可能にした、アニメスタッフとの密な信頼関係

田:「ROBOT魂 タウバーン」あみブロレビューではかっこいい写真を撮って下さってありがとうございます。あと静岡綺羅星(笑)

「わざわざ静メカマークが描き起こされてる」と、レビューを見たときにコレクターズ事業部のみんなもちょっとどよめいてました。

静岡綺羅星☆

── ありがとうございます!でも「綺羅星!」はどちらかというと敵陣営の合言葉なんですよね(汗)

田:いいんじゃないんでしょうか「綺羅星!」で。「ROBOT魂 タウバーン」では、アニメがリアルタイムで放映されているので今後も一ファンとして番組を見ながら商品開発をやっていく、という感じです。

TV放映中に「ROBOT魂」商品化をしている作品といえば『機動戦士ガンダムOO』『コードギアス 反逆のルルーシュ』で、今回の『STAR DRIVER 輝きのタクト』はそれに続く3つ目の作品ですね。

ROBOT魂 タウバーン

田:「ROBOT魂 タウバーン」は発売自体は2011年3月ですが、番組が始まって早々2010年11月に颯爽と商品予約も開始です。

「ROBOT魂タウバーン」ですが、今回ROBOT魂史上”細”ロボットです!まずこの細いボディを製作することからが大変でした。通常の「ROBOT魂」シリーズより少し身長が高くなっていますが、この超細身ボディをバッチリ再現しています。

── 実際にこのデザインを立体化するにあたり、難しかった点などはありましたか?

田:まず、この袖の部分もミリ単位の細さであり、足もこの細さで果たして自立するのか、など今までに無いこの「細さ」をどう再現するのかという問題があり、可動部分の関節も、デザイン的にかなり狭い所で抑えなければならない、というのもありまして、それらを解消するために非常に高いレベルでの技術・造形が用いられています。

躍動感のあるフォルムには折り紙付きの人間が担当しています

田:今回「タウバーン」の設計を担当したのが「ROBOT魂 エヴァンゲリオン」シリーズや「超合金魂 アクション重視飛影」を設計した”通称S氏”です。そういう意味では躍動感のあるフォルムには折り紙付きの人間が担当しています。

── アニメは一話目からすごいテンションの高さでしたね。

田:やはり商品化も、このテンションの高さに乗りたいですね。『ガンダム』のように既に世間に名の知れた作品ではなく、『コードギアス』での「ROBOT魂」参戦も2期『R2』からだったので、バックボーンの全く無い作品に関わるのは全く初めてという点では「タウバーン」はかなり冒険だったと思います。

ですが現在番組の方も大変盛り上がり、そういった作品に関われたのは非常に嬉しいと思いますし「ROBOT魂 タウバーン」も商品としてかなり良い出来になっています。新しいステージの「ROBOT魂」という事で、どうぞよろしくお願いします。

新しいステージの ROBOT魂

あみブロ×バンダイコレクターズ事業部開発者インタビュー
ついに次回で最終回です!「プリキュア」シリーズ関連商品や、ついに「魂ブランド」参戦を果たした「侍戦隊シンケンジャー」関連、新カテゴリ「METAL BUILD」など、大注目かつ大人気の新商品についてお二人に語って頂きます。
次回のインタビュー公開日をお楽しみに!
(全4回予定)
あみブロへのメッセージはこちらから!

メッセージはこちらから

(C)円谷プロ

(C)サンライズ

(C)BONES/STAR DRIVER製作委員会・MBS

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